「定年までこの働き方はきつい…」と感じたら。50代から叶える“ゆるやかリタイア”の始め方

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8月も終わりに近づき、夕暮れ時にはどこか秋の気配も感じられるようになってきましたね。

夏の疲れも重なるこの時期、ふと「この先何歳まで、今の働き方を続けるんだろう……」と考え込んでしまうことはありませんか?

「定年まで今のペースで走り続けるのは、体力的にも精神的にも限界を感じている」 「でも、完全に引退してしまうと生活費や老後資金が不安だし、世の中との繋がりがなくなるのも寂しい」

そんな葛藤を抱えながら、フルタイムで限界まで働くか、それとも完全に引退するか——。 実は、選択肢はその二つだけではありません。

今回は、その中間にある50代からの“ゆるやかリタイア”という選択肢と、それを実現するための現実的な資産設計についてお話ししてみたいと思います。 難しく考えず、ご自身のこれからの時間を想像するきっかけにしていただければ幸いです。

「完全リタイア」でも「ずっとフルタイム」でもない、第3の選択肢

「リタイア」と聞くと、60歳や65歳の定年を迎えた日に仕事をバタリと辞め、あとは退職金と年金で暮らしていく……というイメージをお持ちの方が多いかもしれません。

しかし、平均寿命が延び、「人生100年時代」と呼ばれる現代において、50代・60代はまだまだ人生の折り返し地点を少し過ぎたあたりです。

体力や気力の変化、親御さんの介護、職場の役職定年など、50代を取り巻く環境は大きく変化します。そんな中で「今までと同じ100%の力で走り続ける」のは、想像以上にハードなことです。
そこで今、注目されているのが「ゆるやかリタイア」という考え方です。

これは、50代後半から60代にかけて、段階的に働き方や生活ペースをシフトしていくスタイルを指します。

たとえば、
・フルタイム勤務から、週3〜4日勤務や短時間勤務に切り替える
・責任の重い管理職を退き、得意な現場仕事やサポート業務に専念する
・これまでの経験を活かして、無理のないペースでフリーランスや個人事業を始める
・完全な引退ではなく、「働くペースを少し緩める」という選択です。


この「ゆるやかリタイア」には、お金の面でも非常に大きなメリットがあります。

  • 収入がゼロになるわけではないため、老後資金を一度に大きく取り崩す必要がありません。
  • 月々5万円、10万円でも「自分に合ったペースで稼ぐ収入」があるだけで、必要とされる貯蓄のハードルは劇的に下がります。

さらに、社会との繋がりを持ち続けられるため、孤独感を感じにくく、心身の健康を保ちやすいという魅力もあります。

「ゆるやかリタイア」を支えるお金の3大柱

では、この「ゆるやかリタイア」を叶えるためには、どのようなお金の準備が必要なのでしょうか。
基本となるのは、次の3つの柱の組み合わせです。

①無理なく稼ぐ、細く長い勤労収入

「ゆるやかリタイア」の最大の強みは、この勤労収入です。
月30万円稼がなければと思うとプレッシャーになりますが、月8万円〜10万円を無理のないペースで稼ぐと考えたらどうでしょうか。

月10万円でも、年間で120万円。
60歳から70歳までの10年間で、1,200万円もの収入になります。
これは、老後資金として1,200万円を余分に貯めることと同じ価値を持っています。

②賢く育てる資産運用(NISAなど)

50代までに貯めてきた貯蓄や、新NISAなどを活用して育てている資産です。
ゆるやかリタイア生活に入った後は、資産をただ口座に眠らせておくのではなく、「運用を続けながら、足りない分だけを毎月少しずつ取り崩す」という形へシフトしていきます。

資産の一部を投資に回したまま切り崩すことで、お金が減っていくスピードを大幅に遅らせることができます。

③しっかり確認する公的年金

65歳(選択によっては60代前半〜70代)から受け取れる公的年金は、人生後半の揺るぎないベースとなります。
「ねんきん定期便」などで、自分が将来どれくらいの年金を受け取れるのかを事前に把握しておくことで、あといくらを柱①と柱②で補えばいいのかという正確なゴールが見えてきます。

理想を形にする!「ゆるやかリタイア」への4ステップ

「自分もそんな暮らし方をしてみたいけれど、具体的に何から始めればいいんだろう?」 そう思われた方は、まず次の4つのステップでご家庭の数字を整理してみましょう。

ステップ1:「毎月いくらあれば心地よく暮らせるか」を知る

まずは、生活費の把握です。 子どもの独立や住宅ローンの完済(または目途が立つこと)によって、50代後半以降は生活費がコンパクトになるご家庭が多くあります。

見栄や習慣で払っていた固定費を見直し、自分たち夫婦がこれだけあれば無理なく、笑顔で心地よく暮らせるという月々の生活費(最適コスト)を算出してみましょう。
仮にこれを「月22万円」とします。

ステップ2:「ゆるく働く」でいくら稼げるか試算する

次に、体力的・精神的に無理のない範囲で、自分が月にいくら稼げそうかをイメージします。
「週3日のパートやアルバイトで月8万円」「これまでのスキルを活かした業務委託で月10万円」など、現実的な数字を置いてみます。ここでは「月10万円」と仮定します。

ステップ3:不足分を埋める「取り崩し額」を計算する

ステップ1の生活費から、ステップ2の収入を引いてみます。

  • 生活費(月22万円) − 働く収入(月10万円) = 不足分(月12万円)

この「月12万円」が、60歳から年金受給(仮に65歳)までの期間、資産から取り崩す金額になります。 12万円 × 12ヶ月 × 5年間 = 720万円

「60歳で完全リタイアすると、5年間で1,320万円(22万円×12×5年)が必要」ですが、ゆるく働くことで準備すべき金額をほぼ半減させることができるのです。

ステップ4:「ねんきん定期便」で65歳以降の答え合わせをする

65歳になり年金が入ってくるようになれば、計算はさらに楽になります。
仮に夫婦で月18万円の年金が入る場合、不足分は「月4万円(22万円 − 18万円)」に縮小します。月4万円であれば、蓄えてきた資産を取り崩していくだけで十分に賄える範囲になってきますよね。

50代からでも遅くない!時間を味方につけるマインドセット

「もう少し若い頃から準備していればよかった……」 ご相談の中で、そんな後悔の言葉を口にされる方もいらっしゃいます。

しかし、決して「もう遅い」ということはありません。
50代からであっても、65歳や70歳までの10年〜15年という時間は十分に確保できます。

資産運用において、10年以上の期間があれば「時間を味方につけた長期分散投資」の価値をしっかりと活かすことができます。

ただし、50代からの資産設計で注意していただきたいポイントが2つあります。

一つ目は、一発逆転を狙ったリスクの高い投資をしないことです。
時間を味方にできるとはいえ、20代や30代のように「暴落しても何十年も待てる」というほどの時間的猶予はありません。NISAなどを活用する際も、全世界の株式や債券などにバランスよく分散された、堅実な運用商品を選ぶことが大切です。

二つ目は、健康を第一に置くことです。
「ゆるやかリタイア」を支える一番の資産は、実は金融資産ではなく「自分自身の健康」です。健康で元気に過ごせているからこそ、週に数日気持ちよく働き、好きな趣味を楽しむことができます。

まとめ

定年まで今のペースで我慢して働き続けるか、それとも不安を抱えたまま仕事を辞めるか。
今の時代には、自分に合ったペースでゆるやかにシフトしていくという心地よい道も存在します。

ぜひこの機会に、ご自身やご家族にとって「どんな暮らしが一番幸せか」をベースに、働き方と資産設計を少しずつ整えてみましょう。

株式会社LongLife
富永 裕文
佐賀県武雄市武雄町大字永島15449-6
TEL:0954-27-8822
E-mail: info@longlife-tominaga.com

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