こんにちは。富永です。
日本経済新聞の記事に、「年金額2年連続で抑制 24年度、0.4ポイント目減り試算」という記事がありました。
タイトルを見ると、「来年も年金が減るのか…」と思ってしまいます。
しかし、本当にそうなのでしょうか。
年金増えている!?
実は、2023年度の年金額は、2022年度よりも67歳以下は+2.2%、68歳以上は+1.9%増えています。
今回の記事の中で、ニッセイ基礎研究所が試算した結果によると、2024年度の年金額も+2.6%の見通しなのだそうです。
つまり、年金は2年連続で増えています。
今回の記事の「0.4%目減り試算」は2023年の物価変動率3.1%、名目手取り賃金上昇率3.0%から差し引く目減り分だったのです。
それでは、私たちの年金が2年連続で増えたので安心なのでしょうか。
大切なのは「受取額」ではなく、実質の「購買力」で考えることです。
実は、今年の年金も上昇率は0.6%目減りして計算されています。この仕組みのことを「マクロ経済スライド調整」と言います。
この記事では「マクロ経済スライド調整」について解説しませんが、年金制度が長期的に持続するように平成16年に導入された制度です。
考え方としては、「物価が上昇しても、年金額は物価上昇よりも少なめにしか上げませんよ」とイメージしていただくと良いかもしれません。
ですから、年金の制度上、物の値段が上がって、年金額が増えてもこれまで買えていた物は買えません。
年金の受取額は増えても、実質は目減りしている状態なのです。
「受取額」は増えても、「購買力」は下がった、と考えられますね。
年金の実質的な目減りに対応するためには
そこで考えられる対応策は3つあります。
1つは、働くという選択肢です。
今は、65歳を過ぎても現役で働く人も少なくありません。また、働くスタイルもさまざまです。
年金を受け取りながら、収入を得ることで、年金の実質的な目減り分をカバーすることができます。
2つ目に、公的年金の繰下げ受給です。
通常、公的年金の受取開始年齢は65歳ですが、この受け取りを遅らせることで、年金の受給額を増やすことができます。
受け取り時期を1年遅らせて66歳で受け取ることで、+8.4%増やすことができます。増加率は1ヶ月ごとに0.7%で、最大で84%増やすことができます。
そして最後に、資産運用です。
一般的に株式は「物価上昇に強い資産」と言われています。
物価上昇する世の中では、物の値段が上がるので、企業の収益は増えます。収益が増えると、企業の株価は上がるのです。
また、物価上昇しているということは、相対的にお金の価値が下がっているので、株式の価値も高くなります。
資産のうちの一部を株式などで保有することで、実質的な年金の目減り分を補完してくれるのですね。
当然ですが、株式投資にリスクはつきものです。
そのためには、「長期」で保有すること、「分散投資」することが重要です。
預金を持っていれば安心というのは今は昔。
年金生活者になるからこそ、資産運用が重要なのですね。
この3つのうち全てができれば良いですが、1つでも対応策を行うことで、将来の生活設計は大きく変わってきます。
今、自身が出来得ることをすることが重要ですね。
株式会社LongLife
富永 裕文
佐賀県武雄市武雄町大字永島15449-6
TEL:0954-27-8822
E-mail: info@longlife-tominaga.com
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佐賀県武雄市の保険アドバイザー・ファイナンシャルプランナー・資産運用アドバイザー
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